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オリックス 糸井嘉男外野手・目標の“11月”へ、果敢にスチール

 



 初の栄冠に向かって、着々と歩みを進めている。「11月の表彰式に出たい」と意気込んで迎えた今季、あともう一踏ん張りでその目標が実現する。盗塁数は、8月終了時点でリーグトップの48。2013年に記録した、自己最多の33を大きく更新し、未知の領域へと突入している。福良監督も「糸井にサインはない。任せています」と話すように、チームも盗塁王奪取へ全面協力。福本豊氏(元阪急)、大石大二郎氏(元近鉄)を上回る35歳での最年長記録盗塁王へ、残りのシーズンも走りまくる。

「糸井シフト」で量産モードに入った。開幕から「三番を打たせられるのは嘉男しかいない。打線をいじろうにもそこは代わりがいない」と嘆いていた福良監督だったが、ここにきてルーキーの吉田正の調子が上昇。指揮官の求める「三番像」に合致するようになった。そのため8月26日の楽天戦(Koboスタ宮城)から、開幕から三番に座り続けた糸井を一番に、そして三番に吉田正を置く新オーダーを解禁した。“超人”は早速、結果を出す。同日の初回にいきなり二盗を決めるなど2盗塁。31日のロッテ戦(QVCマリン)でも、2盗塁と1試合複数盗塁が珍しくなくなってきた。福良監督は残りのシーズンのリードオフマンは、糸井に任せる考えを明かしている。昨年は古傷のヒザの治療で苦しんだ11月。だからこそ、華やかな表彰式の舞台に憧れた。西武・金子侑の猛追をかわし、その高みに立ってみせる。
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