低迷する
中日にあって、タイトル争いをしている唯一の選手が
大島洋平だ。8月終了段階で安打数は
広島・菊池(160)に次ぐ2位(153)、盗塁数が22で4位。自身初となる最多安打と2012年以来、4年ぶり2度目となる盗塁王を目指している。
「取れるものはチャンスがある限り、狙っていこうと思っています。いずれにしても1本でも多く打っていくしかない。出塁することを考えていますね」
安打数にはこだわりがある。自己最高は一昨年の186安打。現
阪神・福留と並ぶ球団記録を樹立したこともあって年間200安打を目標とするようになった。昨年は147安打と不振も今年は復調。夏場に入ってチームは失速しているが、リードオフマンとして打ち続けている。
盗塁数では追い風が吹いている。8月は8盗塁と一気に増やしたが、そのすべてが谷繁監督が成績不振で休養した9日以降。エンドランや単独スチールなど積極的な采配を振るう森監督代行とマッチして、量産しているといえる。
「とにかく1打席1打席が大切です」と話す大島は8月16日に自身初の国内FA権を取得。宣言するか否かの明言は避けているが、いずれにしてもタイトルを手にしてオフを迎えるかどうかは評価に大きな違いが出る。最多安打は絶好調の菊池と差があって、盗塁数も8月時点で1位の
ヤクルト・山田と7差。厳しい戦いではあるが、黙々と打って走っていくつもりだ。