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ロッテ 南昌輝投手・二軍での経験を糧に腕を振る

 



 この男の存在なくしてロッテのAクラスはなかっただろう。9月20日現在、中継ぎの南昌輝は53試合に登板し3勝4敗15ホールドをマークしている。西野、内、大谷、藤岡ら救援陣が相次いで故障離脱する中、「勝利の方程式」の一角を担って益田とともに一軍で投げ続けている。2014年シーズンは14試合に登板したが、昨季は故障したわけでもないのに一軍登板がなかった。まさに今季が復活の1年となっている。

「去年は二軍で1年間やってきて、逆にいろいろ試すことができた」と振り返る。昨季、イースタンで先発を任されたことにより新たな発見があった。

「先発をやっていたので、力を抜くことも大事だなというのが分かった。そうしないと球数を投げられない。どうしても腕の力で投げたりしていたけど、力を抜いて指先の感覚で投げることが分かってきた」

 リリースの瞬間の指先の繊細な感覚が身につき、球のキレが増したという。

 オフにはアイドルグループ「メロン記念日」の元メンバーである柴田あゆみさんと結婚した。「今季はこれまで以上に精進して、家庭を守っていけるように頑張っていかないといけない」と自覚を新たにした27歳。「1年間通して一軍で投げたことがない。疲れもあるけど、ギリギリでも一軍にすがりついていきたい」と笑う。伊東監督はシーズン中、「真っすぐがいい。あの球なら抑えもできる」と太鼓判を押していた。縁の下のセットアッパーは全力で腕を振る。
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