いるべき場所に戻ってきた。プロ5年目を迎えた
釜田佳直は、右ヒジ手術を乗り越え開幕ローテーション入り。右ヒジの違和感で一時的に一軍を外れていたが、8月まで先発ローテを守り18試合6勝4敗、防御率4.13と結果を残してきた。「昨年は復帰、今年は復活」と話していたとおり、マウンドで存在感を見せている。
2013年11月に右ヒジにボルトを入れる手術を受け、14年3月にはトミー・ジョン手術。15年8月に復帰勝利を挙げるまで、長かったリハビリ期間を「先を見ることもできないくらい、果てしない感じがありました」と苦笑交じりに振り返った。今年は
田中将大、則本らとの自主トレからキャンプ、オープン戦と順調に過ごし、自信を持って臨んだシーズンだった。
開幕直後は好投が白星につながらなかったが、6月から8月にかけて5連勝。シーズン序盤は、球数を減らすことを意識しツーシームを中心に組み立てていたが、連勝がスタートするころから本来の力のある直球を中心に据えた。
「結果が出なかったときは動くボールに頼りがちになっていた。力のある真っすぐを有効に使うことが、相手を抑えることにつながる」
原点に返ると白星がついてきた。
8月10日の登板後、右ヒジ違和感で登録抹消。それでも、このままシーズンを終える気はない。
「新人のときの成績(7勝)を何とか超えたい」
近未来のエース候補が、まずは1年目の自分を超え、復活のシーズンを締めくくる。