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日本ハム 西川遥輝内野手・若きリードオフマンの輝き

 



 西川遥輝がプロ6年目の今シーズン、大ブレークを遂げて4年ぶりのリーグ優勝を果たしたチームをけん引した。初めての打率3割超となる.314、155安打もチーム最多。41盗塁はリーグ2位、出塁率.405も同4位と圧巻の働きだった。激しいペナント争いを展開したシーズン終盤にラストスパートを支えた立役者でもある。「監督が使い続けてくれて感謝しています」と、頭を下げた。

 昨季の佳境はどん底にいた。チームメートの中島卓と盗塁王争いをしている最中の9月下旬に二軍へ降格。2年連続のタイトル奪取の可能性が完全消滅したのが、ちょうど今季は歓喜に酔いしれたころだった。集中力の欠如など精彩を欠くプレーを連発し、大きな期待を寄せていた栗山監督が愛のムチで決断。「ハルキはもっとやれるはず。何が足りないのか」と自問自答させるための措置。そして今シーズン、その雪辱を果たした。

 7月から9月下旬まで球団2位の記録となる45試合連続出塁。「意識はしていました。意識をした中でそれでも塁に出てこられたのは自信になる」と重圧に勝ち、献身的にチームを後押しした。一時の快進撃からチームが停滞気配を見せた8月12日からの楽天3連戦(Koboスタ宮城)では3試合連続3安打猛打賞など、窮地で救世主になってきた。

「フライではなくゴロを打てばヒットやエラーになる」

 意識改革した嫌らしい北のリードオフマンが、大谷に負けない大逆転Vの原動力となった。
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