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巨人 村田修一内野手・36歳、チーム2冠

 



 セ・リーグで遊撃手としては史上初めて首位打者を獲得した坂本もチームMVPの1人だが、本塁打、打点とチームトップの数字を残した村田修一の貢献度も忘れてはならない。ただ1人、全試合で先発出場を続けた点も評価したいポイントだ。

「辛抱強く、センター方向に打ち続けてきた。センターから逆方向を続けてきて、この成績が出ている」と今季の成績を説明する。強引に引っ張ることをやめ、ボールを引き付け、見極めを良くするために右方向への打撃を開幕から意識してきた。1号が出たのが4月16日で、6月を終えてもまだ7本塁打。2007、08年と2年連続で本塁打王に輝いた長距離砲が“打ちたい欲”を抑え、安定感を求めた。その我慢が夏場以降に生きてくる。今季取り組んだ打撃が体に染み込み、自然と飛距離も増してきた。右方向への打球も伸びる。7月が5本、8月に6本、9月には7本と右肩上がりにホームラン数が増えた。打撃に粗さも見えず、打率3割近辺をキープ。終わってみれば、3年ぶりに3割を超え(.302)、本塁打、打点も、ともに3年ぶりとなる25本塁打、80打点に到達(25本、81打点)した。

「1年間、続けてこられて良かった。ケガなく、スタメンで出られたのも良かった」と充実したシーズンを送った。

 開幕前には岡本との三塁手争いがクローズアップされたが、まだまだ定位置を譲るわけにはいかない。衰えない力を見せつけた。
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