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中日 田島慎二投手・最終回に君臨した“タジ魔神”

 



 19年ぶり最下位の屈辱を味わったチームにおいて、光を放ち続けたのは田島慎二だ。セットアッパーに、抑えに、フル回転した。

 8回の男として開幕し、スコアボードにひたすら「0」を並べた。5月21日の巨人戦(ナゴヤドーム)では、開幕からの連続無失点試合を27に伸ばした。これで、2012年に岡島秀樹(ソフトバンク)がマークした日本記録を塗り替える偉業達成となった。ゼロ行進はまだ続く。6月5日の楽天戦(ナゴヤドーム)では、「開幕から」の注釈を除いた球団記録に肩を並べる。05年に高橋聡文(現・阪神)が記録した連続無失点試合の球団記録と並ぶ「31」とした。

 セットアッパーの又吉、抑えの福谷の不調もあって、立場を上げ続けた。オールスターにはルーキー以来、4年ぶりに出場した。

「自分としてはどんな役回りでも構いません。勝ちゲームで投げるのは、7回であっても、8回であっても、9回であっても、首脳陣が『任せた』とならないとできない。自分がどこを投げるというよりも、任せていただいたところで仕事を果たしたい、という考えです」

 59試合に投げて3勝4敗、18ホールド、17セーブ、防御率2.44。最終登板で一死も奪えずサヨナラの満塁ホームランを許したため、防御率1点台とはならなかった。

「まだまだ、やることがあるということです」

 秋季練習のナゴヤ球場には、さらなる高みを目指して汗を流す“タジ魔神”の姿がある。
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