3年目の正直だ。20歳(今年6月で21歳)の
岡本和真がベテラン、外国人の長距離打者がひしめくチームで、開幕一軍の枠を勝ち取った。
オープン戦の19試合すべてに出場し、規定打席以上ではチームトップの打率.241、2本塁打、4打点。3月7日の
中日戦(小牧)で1号ソロを放つと、23日の
日本ハム戦[東京ドーム]の9回には、代打で2号2ランを放ち、強いインパクトを残した。高橋監督は長打力を示した岡本に「そこが一番の魅力。ああいうふうに(本塁打が)出ると、いろいろ考えられる」と高評価を口にした。
2015年にドラフト1位で入団した将来の四番候補にとって、1年前の悔しさが発奮材料だった。昨年はオープン戦で先発起用が続いたが、期待に応えられず開幕直前で二軍落ち。シーズンの一軍出場もわずか3試合に終わった。オフはプエルトリコで約2カ月間、ウインター・リーグに参加。昨年12月25日には結婚して責任感が増し、「今年はやるしかない」と決意した。
チームは例年に増して激しい競争が繰り広げられ、本職の三塁には実績のある村田だけでなく、新外国人の
マギーが加わり、岡本は出場機会を求め、今季から左翼の守備にも挑戦している。まずはオープン戦で結果を残すことに成功した。「結果を残さないといけない。ここからがスタート」と浮かれる様子はない。
和製大砲が、待望のブレークとなるか。