ヤクルト移籍1年目で、開幕一軍をつかんだ男がいる。
榎本葵だ。昨年、
楽天から戦力外通告を受け、同11月12日に甲子園で行われた、「プロ野球12球団合同トライアウト」に参加。6打席で、1安打1四球1盗塁と持ち味を発揮した。
約1週間後に、ヤクルトの担当者から“合格”の知らせを受け、入団。今年の2月は、二軍の宮崎・西都キャンプで汗を流した。春季教育リーグで結果を残し、3月17日から一軍に合流。当初は4試合のみ帯同する予定だったが、同日の
オリックス戦[神宮]の8回に代走として、ヤクルトで初の一軍戦出場を果たすと、同19日の
阪神戦[神宮]では「二番・中堅」で先発出場し、5打数3安打と猛アピール。「ヤクルトに決まったときの思いが頭をよぎった。幸せだな」と振り返った。
同20日の
巨人戦[神宮]後、“期間延長”での一軍帯同が告げられた。オープン戦は8試合で、13打数6安打、打率.462と好調をキープ。開幕一軍入りにも「これで終わりじゃない。ここからが勝負。オープン戦の調子でそのままいければいい」と先を見据える。
楽天時代にも開幕一軍の経験はあるが、「そのときは数試合後には(二軍に)落ちたので」と榎本。
「(開幕一軍は)うれしいですし、昨年いろいろあって大きな悔しさがある。満足せずに一軍で(試合に)出られるように、これからも少ないチャンスでアピールしたい」
次に狙うのは、もちろん外野のレギュラーだ。