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広島・鈴木誠也 徹底マークをはね返して2冠獲得/チームリーダーの2019年

 


 鈴木誠也は今季、首位打者(打率.335)最高出塁率(.453)のタイトルをダブル獲得した。打率は昨年の.320から、出塁率も昨年の.438からそれぞれアップさせ、進化していることを証明。広島の主砲というにとどまらず、侍ジャパンのポイントゲッターとしての存在感を見せつけた。

「タイトルは狙わない。チームが勝つことが一番」と言い続けてきたが、そのスタイルがタイトルを呼んだ。本塁打が30本から28本に減ったのは、ボール球を見極め、無理に一発を狙わなかった証拠。四球は昨年の88個から自己最多の103個に増えた。

状況に応じた打撃を重ねたことで安打が増え、出塁率も上がった。盗塁は自己最多を更新する25個。チャンスメーカーとしても貢献した。

 求められる役割を、当たり前のようにこなした。不動の四番としてスタートし、他球団から徹底マークされても打ちまくった。6月は打率.220と苦しんだが、自ら課題を見つけて修正。7月は.360と打ちまくり、健在ぶりを見せつけた。 三番を務めていたバティスタが8月中旬にドーピング違反で離脱した後は、三番に入って打ちまくった。9月は打率.365。最後までチームを鼓舞し続けた。

「WBSCプレミア12」の侍ジャパンのメンバーにも選ばれ、来季は他球団のマークもさらに厳しくなるはず。それでも、対策されれば対応し、さらにレベルアップするのが鈴木流。来季もカープ打線を引っ張っていく。

写真=BBM
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