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楽天・早川隆久 高い目標へ向かって着々と/オールスター候補の躍動

 

新人ながら先発として奮闘した


 6月6日の広島戦(マツダ広島)。初めてのマウンド、そして初対戦の相手にもルーキーは落ち着いていた。早川隆久が5回2/3を7安打2失点にまとめ、白星をつかんだ。同日の時点で、両リーグ単独トップとなる7勝目。堂々たる成績にも「打者陣の援護もあって勝ち続けられている」と、野手陣に頭を下げた。

 球団の新人で6連勝は、2013年の則本昂の5連勝を超え球団新記録にもなった。「代々先輩たちが築かれた記録を、しっかり塗り替えていける投手に今後もなっていきたい」。穏やかな口調で語るその様子からは、余裕さえ感じられた。

 開幕から中6日でしっかりとローテを守って、この広島戦で11登板目。疲労もたまっているはずだが、150キロ超の直球とカットボール主体の投球で凡打の山を築いた。腕の振りからは球種が判別しにくく、マウンドさばきも新人離れしている。

 5月16日のオリックス戦(京セラドーム)では、わずか98球で新人一番乗りとなる完封勝利を飾った。自慢の剛速球に、カットボール、チェンジアップを交えて最後まで猛牛打線を幻惑。100球未満での新人の完封はドラフト制後では、2010年の阪神秋山拓巳以来15人目の快挙となった。

「則本さんも(ルーキーイヤーに)15勝をマークしていたのでそこも目標にしながら、まずは2ケタ勝利を目指してやっていきたい」と前を見据える新人左腕。6月25日に出場選手登録を抹消されたが、あくまで調整期間の位置づけ。監督推薦で初のオールスター出場が決まっても、誰も驚かないだろう。

写真=BBM

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