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広島・クロン内野手 三振率のほうで3割超え。打撃フォーム改善も進まず……/助っ人前半戦通信簿

 


 鯉の悩める助っ人砲は、後半戦の巻き返しのキーマンとなれるか。1年目の今季は「六番・一塁」で開幕スタメンに名を連ねたクロンだが、結果を残せず最終的には「八番」まで打順を落とし、6月14日に出場選手登録を抹消された。前半戦は42試合に出場し、打率.231、6本塁打、16打点と不発に終わった。

 課題は明白だ。137打席の中で三振が「47」と約30%を占めている。他球団から苦手とされている外角低めを変化球で徹底的に攻め込まれ、攻略できぬまま二軍降格を命じられた。打撃コーチからは再三の打撃フォームの指導を受けたが、改善につなげることはできなかった。

 首脳陣の一軍GOサインが出るには、まだまだ物足りなさがある。ファームでは7月21日現在で降格後16試合に出場し、本塁打は5発放っているものの、打率.217と成績は振るわない。佐々岡監督は「ほかのチームの助っ人は、ランナーがたまってのガツンで3、4点は入る。コツコツ1点というのとダメージが違う。期待していた選手の1人。いろんな面で直さないといけないところ、直していないから、ここにいない。直したら(一軍に)上げるとは本人とは話をしている」と説明した。

 チームは前半戦を5位、借金「12」で折り返した。苦しい状況には変わりないが、最後は4連勝と良い形で締めくくることができた。東京五輪の間の練習試合期間を有意義な時間として使いながらの立て直しが求められる。後半戦での上位浮上へ向けたチーム再建へは、クロンの爆発力が一つのカギを握っている。

写真=BBM
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