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楽天・安楽智大 こだわり捨てて進化を実現/どうなる!? 契約更改

 

ブルペンで存在感を発揮した


 10月7日のロッテ戦(ZOZOマリン)。1点リードで迎えた9回。三番手でマウンドに上がったのは安楽智大だった。安打と四球で二死一、二塁とサヨナラのピンチを背負ったが、最後は荻野貴司を151キロの外角直球で二ゴロに打ち取って、プロ初セーブを挙げた。

 済美高2年時には157キロをマークした剛腕。2015年ドラフト1位で入団したが、プロ入り後は右ヒジや右肩など度重なる故障に悩まされてきた。ここ数年はかつてのような剛速球へのこだわりを捨て、さらなる進化を目指してきた。昨オフは筑波大の川村卓・准教授に入門。投球動画を解析し、細部にわたって投球フォームを見直した。

 さまざまな球種に磨きをかけた中で、今季多投していた球種の一つがチェンジアップだ。直球と同じフォームから投じる変化球は鋭く落ち、相手打者のタイミングをうまく外していた。120キロ後半から130キロ前半の緩い球を効果的に使うことで、140キロ後半のストレートが勝負球にもなった。

 プロ7年目の今季は自己最多となる58試合に登板して3勝3敗22ホールド、2セーブ、防御率2.08。序盤戦ではビハインドでの登板もあったが、結果を残し続けて、最終盤では抑えも任された。

 石井GM兼任監督が「安楽なくしてこういう戦い方はできていない。すごく感謝しています」と高く評価したとおり、大幅昇給を実現させた。11月22日に2300万円増の4000万円(金額は推定)でサイン。「もっともっと活躍したい」と意気込む右腕は、来季の目標に「60試合」登板を掲げた。

写真=BBM
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