プロ11年間で645試合に登板してきた。益田直也にとって、最大の武器は丈夫な体だ。
ルーキーイヤーだった2012年から72試合に登板し、リリーフ一筋で、ここまで182セーブを積み上げてきた。通算200セーブまで、残り18セーブ。過去に8人しか達成していない金字塔もくっきりと見えてきた。
年明けは、静岡県内で自主トレを行った。走り込みなどを中心に、体力強化を図り「しんどいときにどれだけ頑張れるか。一年間、バテないようにが、自分のテーマ」と今季もフル回転で右腕を振る覚悟だ。
「まだ若い子に負けるつもりはない。昨年は情けない成績だったので、今年はキャリアハイを出したい」
3年契約の3年目だった昨季も52試合に登板し、25セーブをマークした。ただ、投球内容は決して納得できるものではなかった。
疲労が蓄積してきた夏場から、走者を背負う投球が目立つようになった。シーズン終盤は定位置だったはずの9回のマウンドを、今季から
ソフトバンクへ移籍する
オスナに明け渡した。
一昨年は東京五輪が開催されたことで、ポストシーズンを含めた実戦が11月まで組まれていたことが、要因の一つだ。いかにタフネスぶりが自慢の右腕といえども、短い期間で体をリフレッシュさせることは難しかった。
それでも、このオフはしっかりと休養もとれた。「疲れも抜け切っている。言いわけできないシーズンになる」。守護神の座をしっかりと守ることができれば、メモリアルの数字もあっさりと通過することができそうだ。
写真=BBM