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ソフトバンク・野村勇 パワーアップした体で『30&30』/2年目のジンクスに挑む

 

打撃力向上でレギュラー奪取を誓う野村勇


 1年目で得た自信と課題を原動力に、野村勇が「3倍増」の飛躍を目指す。ルーキーイヤーだった昨季は、パ・リーグの新人では1985年の熊野輝光(阪急)以来37年ぶりとなる「2ケタ本塁打&2ケタ盗塁」を記録。一方で、打率.239、203打席で64三振と確実性を欠いた。「蓄えが少な過ぎた」と、シーズン中の体重減少に悩まされ痛感したのは体力不足。

 課題克服に向けて、自主トレ中には昨季から7キロ増で人生最重量の87キロまで体重を増やした。パワーアップした体で「(本塁打)30本、30盗塁は狙いたい」と、ともに昨季の「10」から3倍増となる数字を2年目の目標に設定した。

 打撃の確実性を上げるために、春季キャンプでは、規定打席に到達したシーズンで通算6度の打率3割台を記録した城島健司球団会長付特別アドバイザーに教えを請うた。アーリーワークから連日付きっきりで指導を受け、コンパクトなスイングを意識。2月11日の今春キャンプ2度目のシート打撃では、松本晴の内角高めの141キロの直球を振り抜き、左翼フェンス直撃の二塁打を放った。「今までだったら詰まっていたところを、しっかりと振り抜けた。今までにない感覚」。城島アドバイザーからの助言を成長につなげている。

「30発&30盗塁」のためにはレギュラー定着が必須なだけに、まずはハイレベルな競争を勝ち抜く必要がある。「特に右打者に(主力として)出てきてほしい」と藤本博史監督からも大きな期待を受ける野村勇が、大きな飛躍を狙う。

写真=湯浅芳昭
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