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西武・西川愛也 山川穂高に弟子入りしたスラッガー 不名誉な記録からの脱却を!/春の一番星を探して

 

今年こそ、一軍で3年ぶりの安打を放ちたい西川


 いま、一つの決断が人生を大きく変えようとしている。

 オフ期間の自主トレをチームの先輩・山川穂高にお願いした西川愛也。山川といえば昨季3度目の本塁打王を獲得した球界を代表する打者だ。さらに実績だけではなく、自分なりの打撃論を持ち、それを言語化して相手に伝えられる超理論派である。実際、チームの枠を超えて多くの打者たちアドバイスを求められ惜しみなく伝えている。西川も昨季中に何度か個人の夜間練習で顔を合わせたのをきっかけに助言を受けるようになり、自主トレ参加を願い出た。

 山川の自主トレといえば厳しいフィジカルトレーニングと練習量の多さ、「1日中、野球のことを考えている生活」で知られる。さらに細身の西川にとって食事量もまた、ハードルの高い“食トレ”になったというが、それらすべてのメニューをきっちりとこなし、キャンプを迎えた。

 一見で、自主トレの成果は明白だった。体は全体的に一回り大きくなり、打球も強さが増した。何よりも変わったのが打撃フォームである。「去年までは、頭が前に行かないように軸足の後ろの足(左足)で回ろうとしていたのですが、差されることが多くて。それを、その場で回らずに、重心移動をして打つように」と改善した。それにより、本来の持ち味である“幅のあるバッティング”がより生きるようになった。手応えからだろう、その表情にも充実感がみなぎっている。

 侍ジャパンサポートメンバーに選ばれ、注目度も急上昇。開幕早々に59打席連続無安打という不名誉な記録を止め、一躍、シーズンの主役へ羽ばたきたい。

写真=BBM
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