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日本ハム・ポンセ ノーヒッター右腕の手痛い早期離脱/“春の誤算”喜怒哀楽

 

今季も先発ローテの一角として期待されたが、1試合の登板で登録抹消となった


 ノーヒッター右腕の早期離脱は、スタートダッシュに失敗したチームにとって大きな痛手だった。来日2年目のポンセが今季初先発となった4月4日のロッテ戦(ZOZOマリン)の登板中に左膝付近の違和感を訴え、4回途中で降板。翌5日に都内の病院で精密検査を受け、左大腿四頭筋腱付着部の部分断裂と診断され、登録抹消となった。

 コロナ禍の影響で来日が遅れた昨季はシーズン序盤こそ不安定な内容が続いたが、昨年8月27日のソフトバンク戦(札幌ドーム)で、プロ野球史上87人目(98度目)となるノーヒットノーランを達成。球団の外国人投手では初めての快挙となり、今季も契約を延長した。今季は春季キャンプ初日から参加。キャンプ中の実戦では160キロを計測するなど期待感あふれる内容を披露し、入念な準備を行って開幕を迎えたはずだった。ただ、出力が増した公式戦で、キャンプ中のからブルペン投球後に多少の違和感を感じていた部位が悲鳴を上げた形となった。

 加藤貴之上沢直之伊藤大海という3本柱にポンセも加わる先発ローテーションは実績、実力ともに兼ね備えた強力な布陣だったが、シーズン最初の登板で助っ人が負傷。追い打ちをかけるように、先発陣が思うような結果を出せないまま対戦カードが一巡した段階でチームは4勝10敗と出遅れた。前向きに捉えるならば、まだ巻き返しが可能な開幕直後での出来事。ポンセの故障離脱は誤算だったが、長いシーズンを考えれば、十分に態勢を立て直す時間は残っている。

写真=BBM
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