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阪神・前川右京 左の中距離打者として高い潜在能力「常に新しい結果を求めていきたい」/2年目の明暗

 

一軍でも自分のスイングを貫いた高卒2年目の前川


 高卒2年目の前川右京にとってはレギュラーへの足掛かりになるシーズンだ。ヒットを放って歓喜し、打ちとられては反省する日々が続いている。

「どうやって1人のピッチャーを打っていくか。打てば自信になりますし、打つことができなければ、もっとやらなければと思っています」

 7月28日の広島戦(甲子園)で3打席連続の空振り三振を喫した。今まで経験したことのない屈辱で途中交代を強いられてベンチで悔し涙を見せた。試合後の岡田彰布監督は「そんなんで泣いてたら、あかんやろ」とハッパをかけると、翌29日の同カードでも当然のように六番・右翼でスタメン表に名を連ねた。

 2022年ドラフト4位で智弁学園高からプロ入り。左の中長距離打者として潜在能力を認められていた前川は、5月30日に一軍登録されると、たちまち結果を出した。6月の月間打率は.358が示したように、外野の一角を獲る勢いだった。巨人戸郷翔征DeNA・T.バウアー中日柳裕也高橋宏斗ら主力どころからの安打で非凡な打撃を証明した。

 岡田監督も「強引にいかんとちゃんと振ってるということやろ」と評価も、相手チームからマークにあって定着までには至っていない。

「打つべき球を1球で仕留められるようにならないといけません。常に新しい結果を求めていきたいと思っています」

 8月2日に特例2023で登録抹消も、すでにウエスタンで実戦復帰している。ここからのV争いには欠かせない若虎の勢いに賭けたい。

写真=BBM
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