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オリックス・山崎福也 持ち味の緩急を生かして/甲子園のヒーローは今

 


 甲子園“記録保持者”が躍動を続ける。開幕から先発ローテを守り続ける山崎福也は、日大三高時代の3年春、センバツに出場して準優勝を果たした。

 今では『投手』だが、当時は“強打者”としても鳴らし、大会計13安打をマーク1大会における通算安打の最多タイ記録を樹立した。もちろん、投手としても決勝までの5試合すべてに先発登板するなど“二刀流”として活躍。チームの躍進に貢献した。

 30歳になった今でも、バットを持つと少年のような笑顔を見せる。交流戦直前に投手陣が行う打撃練習には、一番乗りで球場入り。誰よりも早く汗を流し、スパァンと快音を響かせると「やっぱり、バッティングは面白いですね。懐かしい感覚があります」と満面の笑みで語るほどだ。

 2014年秋のドラフトでオリックスから1位を受けて明大から入団。今季は前半戦に7勝2敗の好成績を残し、プロ9年目で自身初となるオールスターにも出場した。監督選抜で出場すると、7月19日にバンテリで行われた球宴1戦目に登板。パ・リーグの五番手でマウンドに上がり、持ち味である緩急を生かした投球を披露。スローカーブを多投し、スタンドを沸せた。

 後半戦も飛躍は続く。7月29日の日本ハム戦(エスコンF)で5回6安打3失点と粘投し、今季8勝目をマーク。同日は、母校・日大三高が東東京大会の頂点に立ち、2年連続で夏の甲子園出場を決めていただけに力をもらった。後輩たちに負けてはいられない。かつて“聖地”で躍動した二刀流は、懸命に腕を振り続ける。

写真=BBM
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