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楽天・鈴木翔天 5年目で初の50試合登板/頼れるタフネス

 


 7月23日の西武戦(ベルーナ)。2点リードの9回裏、マウンドに上がったのは鈴木翔天だった。5年目左腕は先頭のマキノンを遊ゴロに封じると、三者凡退に仕留めてプロ初セーブをマークした。

 相手の先頭打者は相性の悪い右打者だったが、石井一久監督に迷いはなかった。「右(打者)から始まるところでしたけど、球威とキレで押し切れると思いました」と指揮官。信頼の高さをうかがわせた。

 守護神の松井裕樹が体調不良のため離脱中。見事に代役を務めたが、あらためて守護神の偉大さを痛感したという。「正直、頼りきっていたので、僕たちは松井さんにつなぐという思いだけで投げていた。いざいなくなると、すごいなと思います」と安堵の笑みを浮かべた。

 最速155キロの直球とスライダーが武器だ。今季も開幕から中継ぎの柱の一人として躍動。9月2日のロッテ戦(ZOZOマリン)では自己最多を更新するシーズン50試合登板を達成。同17日の時点では55試合とチーム最多の登板数を誇る。

 一方で新人年から腰痛や脇腹痛など何度もケガに悩まされてきた。その反省から栄養面も含めて、体調管理には人一倍、気を遣ってきた。昨季は中継ぎで自己最多となる38試合に登板し、プロ初勝利もマーク。昨季の疲労も残るはずだが、肉体面でも進化を感じさせる。

 直球の質の高さは、指揮官だけでなく同僚も認めるほど。ただ、この数年はシンカーやツーシームなどの新球種の習得にも励み「1年を通じて一軍で戦える選手」を目指してきた。甘いマスクのタフネス左腕は、最終盤もチームのために腕を振るう。

写真=BBM
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