少しでも来季以降につながる投球をしたい。高橋奎二は苦しいシーズンを過ごしている。3月に開催された第5回WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)では日本代表の一員として世界一に貢献。ヤクルトでも左のエースとして活躍が期待された。
だが、今季は9月25日時点で18試合に登板し4勝8敗、防御率4.52。後半戦はなかなか勝ち星に恵まれなかった。「何とか今年のこういう結果を受け止めて、しっかり今できることを勉強して、これはこれで来年につなげていけばいいと思っている。今こういう結果になっていますけど、そこでまだ得られることってあると思うので、そこを大事にしながら投げています」と高橋。一軍の舞台で投げられることは決してマイナスなことではない。来季、V奪回のピースとなるべく、『今』懸命に汗を流している。
軸足である左足への体重の乗り方に課題を感じ、練習から取り組んできた。
伊藤智仁投手コーチからの助言もあり、マウンドの傾斜を逆に利用して投げる練習をするなど試行錯誤。現状打破に努めてきた。
「自分が進化しないといけないところで、うまく新しいことに課題を置けずに、そのままズルズル行ってしまっているというところもあるので、もう少し考えながらやっていくことも大事だと思っています」
結果が出ず、もどかしい思いもある。だが、一試合一試合が次へ、来季へつながってくる。球団や首脳陣からの期待も大きいだけに、残り試合が重要になる。
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