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ヤクルト・三ツ俣大樹 流れを変える好判断/これぞプロの技

 


 プロだからこそ成せる好判断だった。今季からヤクルトに加入した内野手、三ツ俣大樹が持ち味である守備で魅せた。7月8日の阪神戦(甲子園)に「六番・二塁」で先発出場すると、6回に1対1となったあとの6回一死二、三塁でビッグプレーが飛び出した。

 中飛を捕球した並木秀尊は、「サードに直接投げるか、ホームにつなぐか迷ったんですけど、捕ってすぐカットに(投げた)」と二塁手の三ツ俣に送球。その際、三塁につなぐ中継として遊撃手・長岡秀樹が準備しており、三ツ俣は本塁へつなぐ中継の役割だった。だが、迷わず三塁へ送球すると、タッチアップで三走・ノイジーが生還する前に、二走・大山悠輔を刺殺。直後の7回の勝ち越し劇を生んだ。

 まさに試合の流れを変えた好プレーを「(中堅手の)位置的にもホームは間に合わないなと思って。(二走の)大山が走ったのは見えていたので、取れるアウトは1個取ろうと思ってサード投げた」と振り返った。同戦は今季3度目のスタメン出場で、試合自体の出場も約1週間ぶり。それでも、一瞬の判断を間違わず「外野の肩の強さは把握できていたので、普通にプレーできた。やっぱり守備は一番大事にしているところなので、ああいう風にしっかり守れたのはよかったですね」とうなずいた。

 内野に外野と複数ポジションに備える何でも屋。多くが途中出場ではあるが、任されたところでしっかりと結果を出す。まさに、プロの仕事ぶりを見せた瞬間だった。

写真=BBM
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