完全復活を目指すシーズンとなる。山田哲人が12月1日に東京・北青山の球団事務所で契約更改交渉に臨み、現状維持の年俸5億円でサイン(金額は推定)。苦しんだ1年間を振り返り、素直な心境を吐露した。
「怪我をしたので、そこが一番ですね。個人としても、チームとしても成績が出せなかった。悔しいというのがやっぱり最初に思い浮かびます」
故障せずにシーズンを戦うことこそ、山田の理想としてきたプロ野球選手の姿。だからこそ、下半身のコンディション不良で2度離脱した今季は歯がゆさ、もどかしがあったに違いない。成績を見ても105試合の出場で打率.231、14本塁打、40打点、4盗塁。打率と打点と盗塁はレギュラーに定着した2014年以降、自己ワーストだった。
だからこそ、プロ14年目となる来季は記録ラッシュイヤーにする。通算1500安打まで残り12、同300本塁打まで残り15、同200盗塁まで残り6と迫っている。本調子であれば、今季中にも達成可能な数字だったがかなわず。あくまでも通過点に過ぎないが「達成できたらいい」と意気込む。
さらに、悲願である守備の勲章も狙う。これまで安定した守備を見せながらもゴールデン・グラブ賞の受賞はなし。「取りたいですね。守備でも認められたいですし、自信はもちろんある」と初受賞に前のめりだ。
山田が結果を残せば、リーグ5位からのV奪回も夢ではない。まずは節目の記録を次々にクリアし、頂を目指す燕軍団の先頭に立つ。
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