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第46回社会人野球日本選手権大会

史上3チーム目の連覇達成若手、中堅、ベテランの融合。大阪ガスが2大会連続2度目V

 

第46回社会人野球日本選手権大会は6月29日にほっともっとフィールド神戸(1回戦16試合)で開幕し、2回戦(7月9日)以降は京セラドームで開催された。大阪ガスは14日の決勝(対三菱重工East)を4対2で制して、史上3チーム目の連覇(昨年は中止)を達成。就任1年目の前田孝介監督が率い、黄金時代の到来を予感させる強さを発揮した。
取材・文=小中翔太 写真=佐藤真一

今年から大阪ガスを率いる前田監督が「単独チーム日本一」へ導き、選手の手により京セラドームを舞った


39年ぶりの昇格逃した二部と三部の差


 勝利と育成の両立。

 指導者にとって究極とも言える目標を、大阪ガス・前田孝介監督(同大)は就任半年で成し遂げた。18年の都市対抗、19年の日本選手権優勝へ導いた橋口博一前監督(慶大)のあとを受け、今年1月に新指揮官となると、積極的に若手を起用し、決勝では先発野手9人中4人が新人という布陣で、日本選手権で連覇を遂げた。橋口監督時代のチームカラーは果敢に盗塁を仕掛ける機動力野球で、投手出身の新監督が目指したのは守り勝つ野球。2つのスタイルを織り交ぜ、若い力が躍動する戦いだった。

 日本製鉄東海REXとの1回戦では4回二死一塁から強打の新人・三井健右(立大)が右中間を破ると、スタートを切っていた一走の主将・峰下智弘(近大)が先制のホームへ生還する。9回に決定的な3点を奪うと高卒2年目の河野佳(広陵高)が5安打完封勝利(4対0)。「後ろにピッチャーがいっぱいいるので、初回から飛ばしていこうと思ってました」。

 西部ガスとの2回戦でも河野が好投し、三井が突破口を開いた。互いに無得点の5回、三井が先制アーチ。この一打で打線に火をつけると、新人の遊撃手・児玉亮涼(九産大)の3点適時三塁打などでビッグイニングを作り、8回コールド勝利(10対0)を収めた。児玉はミート力が高く、小技も利く選手で最大の武器は鉄壁の遊撃守備。アンツーカー部分を越えた、深い守備位置は自信の現れだ。大学までは・・・

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