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よく分かる!ルール教室 / 元日本野球規則委員 千葉功

マイナー時代の川崎宗則選手が両耳付きヘルメットを着用。ヘルメットの形状等にも決まりはある?

 

道具に関するルールで質問です。台湾の味全ドラゴンズにコーチ兼選手として球界復帰した前ソフトバンク川崎宗則選手が、マリナーズやブルージェイズ、カブスのマイナーでプレーしていたころ、日本の高校生がかぶるような両耳付きヘルメットを着用していました。そのほかのチームメートも同じように両耳付きでした。ヘルメットに関する決まりはあるのでしょうか。

 もちろん、道具についても決まりがあります。ヘルメットについては野球規則3.08に下記のように定められています。

「プロフェッショナルリーグでは、ヘルメットの使用について、次のような規則を採用しなければならない。

(a)プレーヤーは、打撃時間中および走者として塁に出ているときは、必ず野球用ヘルメットをかぶらなければならない。

(b)マイナーリーグのプレーヤーは、打撃に際して両耳フラップヘルメットを着用しなければならない。

(c)メジャーリーグのプレーヤーは、片耳フラップヘルメット(プレーヤーが両耳フラップヘルメットを選んでも良い)を着用しなければならない。【注】アマチユア野球では、所属する連盟、協会の規定に従う」

 このように3.08(b)によってMLBではマイナー・リーガーの両耳付き(フラップ)ヘルメットの着用を義務付けています。メジャー傘下の球団でプレーしていた際の川崎宗則選手、そしてそのチームメートたちが両耳付きヘルメットを着用していたのもそのためです。一方で、ロイヤルズやアストロズ、メッツでプレーした青木宣親選手(現ヤクルト)は、メジャーでも両耳付きヘルメットを着用していたのは記憶に新しいところで、メジャー・リーガーは自分の好みで片耳、両耳のどちらでも自由にして構いません。

 日本でも基本的にルールは同じですが、二軍(もしくは三軍)でも片耳ヘルメットの着用が許されているところが、MLBと異なる点でしょうか。[文責=編集部]
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元日本野球規則委員・千葉功による野球ルールコラム。

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