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今年のドラフトを前に思うこと

 

 今年のドラフト会議が10月23日に迫っている。

 このドラフトで指名された選手たちが来シーズンは新たにNPBの各球団でプレーするわけだが……来る者あれば、去る者いや去らざるを得ない者もいる。すでに各球団で来季の構想から外れ、戦力外の通告を受けた選手たちも出てきている。

 ここで書くのも今さらだが、驚いたのは12選手に戦力外通告をしたDeNAだ。対象になったのはベテランだけではなく、3年前のドラ1投手など若手選手たちが多く含まれている。

 当時の球団事情と現在の事情の違いや、編成としてのバランス、また来季への補強を考慮して……など球団が苦渋の選択をした裏にはさまざま理由はあるだろう。それでも、あくまでも個人的な意見だが、高卒3年目の選手への戦力外、特にドラフト1位の選手に対してのこの処遇には違和感を持ってしまう。

 もちろん結果がすべての世界だが、これほど多くの高卒選手を戦力外となったのでは、コーチ陣の指導は機能していたのか、というところにも言及せざるをえないのではないか。

 戦力外となった選手たちには、新天地を見つけ、この経験を糧にしてぜひ活躍を期してほしいと願うばかりだが、一方、ドラフトに関して目を移せば、選手は球団を自由に選べるわけではないのだから、選手を指名する球団側はそれなりの責任と覚悟を持って指名して然るべきだろう。

 そうでなければ、選手をプロ野球界へと送り出す側(学校や指導者、家族など)は、安心してプロ野球へと進む道をすすめることなどできないのではないかと思う。こんな考えは、甘いと言われるのかもしれないけれど。(田辺)
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週刊ベースボール編集部による日替わりコラム。取材のこぼれ話も。

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