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寺西成騎(日体大・投手)苦難を乗り越えた153キロ右腕「すべてのボールの精度を上げて、引き出しを増やす」

 

高校時代から通じて、気の遠くなるようなリハビリを経て、剛腕復活を遂げた。苦労を重ねた分、精神的に強く、地道に取り組む大切さを十分に理解している。
取材・文=大平明 写真=矢野寿明

昨年11月の明治神宮大会2回戦[対天理大]では9回途中から救援し、勝利に貢献。最後は歓喜のガッツポーズを見せた


 かつて「スーパー中学生」と呼ばれた豪腕が右肩の手術と3年間に及ぶ長いリハビリ期間を経て、ついに復活。寺西成騎がドラフト戦線へ帰ってきた。

「苦しい時期が長かったんですが、ケガも完治して、ようやく肩を心配せずに投げられるようになりました」

 中学生のころから注目を浴びていた。当時からストレートの最速は140キロを超え、U-15侍ジャパン日本代表に選出。テレビ番組の企画では、プロ野球選手と対戦する姿が全国に放送された。星稜高(石川)に進学し、1年春から公式戦に出場。同年夏の甲子園のマウンドにも上がり、前途洋々と思われていた。しかし、2年時に右肩痛を発症し、3年生の5月には右肩関節唇のクリーニング手術を行った。当初は・・・

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