育成4年目の昨秋、自己最速の155キロを記録した。トミー・ジョン手術も経験し、ブレークの予感を漂わせた。育成5年目の今季は見違える姿となってタイトルを獲得。武器は力のある真っすぐ。抑えの資質も十分にある。 取材・構成=阿部ちはる 写真=井田新輔、井沢雄一郎、BBM 手術を乗り越えて大きく成長した。2019年の育成ドラフト1位で入団した大型右腕は、今季二軍の抑えに君臨。惜しくも支配下を勝ち取ることはできなかったが、大きな手応えを得たシーズンとなったことは間違いない。清宮が味わった悔しさと、あらためて感じた一軍で活躍するための武器とは。 ──入団当初は145キロ、昨年は155キロが最速でしたが、今年に入り160キロに到達しました(最速は161キロ)。
清宮 3月あたりに159キロが出て、もしかしたらいけるんじゃないかと思っていました。ただ、自主トレでは球速を上げようと思っていたわけではなく、コントロールを意識して取り組んでいたので、コントロールもある程度まとまるようになってきた中でスピードも出るようになったので、すごくうれしかったですね。
──球速にはこだわりがある?
清宮 あまりコントロールがいいほうではないので、スピードで圧倒するほうが僕には合っているのかなと。なのでそのこだわりは捨てずに、変化球もしっかり制球できるようにしていきたい。そしたら、圧倒できるピッチャーに近づくと思うので。
松井裕樹さんでいうフォークのような、真っすぐのほかに1つ、必ず三振が取れるような球種を身に付けたいと思って今は頑張っています。
──持ち球はスライダー、カットボール、フォーク。新たに習得中ですか?
清宮 持ち球の中の何かを極めていきたいですね。絶対にカウントが取れるボールと、2ストライクから三振を奪えるボール。でもそれは1球種でもいいのかなと。
オリックスの
宇田川優希投手も真っすぐとフォークを中心に抑えている。そのような“分かっていても打てない”変化球が欲しいなと思っています。
──球速アップの裏には、トミー・ジョン手術からの復帰に向けたリハビリも大きく影響していると思います。
清宮 そうですね・・・
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