
ロッテのドラフト1位・佐々木朗希(大船渡高)は、これまでの記者会見等において、その問いかけは「ロウキ」で定着している
朗希、しかないと思った。
これまで1年以上、取材を進めて行く中で、記者会見の中で、質問者からもたびたび発せられていた「朗希君」という問いかけ。親しみやすさから、こう呼んできたようだ。
大船渡高・國保陽平監督こそ、公の場では「佐々木」と呼ぶが、チームメートを取材しても「佐々木」と言う部員はいない。しかも、10月2日の進路表明会見においては、校長先生は「佐々木君」と言ったものの、司会進行役を務めた学校関係者は「では、朗希君、お願いします」と言ったように、学内でも「ロウキ」で浸透していると想像できる(大船渡高は原則、単独取材に応じないため、あくまでも予想の範囲だが……)。
ちなみに、高校在学中、一度も単独インタビューが実現していない小社としては、安々と「朗希君」とは言えない。質問の際は「佐々木君」もしくは「佐々木投手」と呼んでいた。
高校生最速の163キロ右腕。「令和の怪物」は世間からも「朗希」で定着している。ロッテドラフト1位。チームには同じ右投手で来年4年目の
佐々木千隼がおり、登録名を「朗希」にしても、何の支障もないだろう。
本来ならば「佐々木朗」でスタートし、実績を残してから「朗希」に変更、というのが自然の流れかもしれない。
ただ、これだけの話題性。しかも、佐々木は「あこがれの投手はいません」と語っており、唯一無二の存在を目指していく意志を持っている。つまり、本人からしても「朗希」を登録名にすることに問題はないはず。
気は早いが、本拠地ZOZOマリンスタジアムでの一軍デビュー戦。仮に登録名が「佐々木朗」であっても、マリーンズファンは「ロウキ!!」「ロウキ!!」と大声援の
コールでマウンドへと送り出すはず。
球団の「決断」を心待ちにしている。
文=岡本朋祐 写真=高原由佳