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週べ60周年記念

プリンス・太田幸司の盛大な近鉄入団会見/週ベ回顧

 

 昨年、創刊60周年を迎えた『週刊ベースボール』。現在、(平日だけ)1日に1冊ずつバックナンバーを紹介する連載を進行中。いつまで続くかは担当者の健康と気力、さらには読者の皆さんの反応次第。できれば末永くお付き合いいただきたい。

巻頭は長嶋茂雄、高倉健対談


表紙は巨人王貞治


 今回は『1970年1月18日号』。定価は80円。
 
 この号も回も新春号的な雰囲気がたっぷり。
 巻頭から巨人・長嶋茂雄と俳優・高倉健の対談だ。
 2人はサウナでよく会うらしいが、長嶋は高倉の腹筋のすさまじさに驚いていた。
 トレーニングジムにも行っていたというが、もう1つ荒っぽい練習もしていたらしい。
「朝、自分の部屋に来たら若い者にゲンコツでどんどん叩かせるんだ。これは腹筋のトレーニングとしては一番いいね」
 と高倉。部屋というのは撮影現場の楽屋だろうか。

 今回はプリンス・太田幸司の近鉄入団会見の模様を紹介しよう。けっこう長い記事なので抜粋して。

 会場は近鉄本社。もちろん、一般に情報公開はしていなかったはずだが(いや、当時だからしたかも)、どこから聞きつけたのか、会見前から本社前には30人ほどの女子学生が色紙を手に集まっていた。
 会見場に集まったマスコミも200人超。

 会見では太田、三原脩監督に加え、佐伯オーナーも同席した。  太田は自身のピッチングについて聞かれ、
「わかりません。ストレートしか投げられません。高校では通用してもプロではまだダメと思っています。目標はエースの鈴木さんや阪神村山実さんのような本格派のピッチャー。一生懸命頑張ります」
 と答えた。

 三原監督は、
「人気、技術とも申し分ない。これからより以上に力を引き出したい。人間というものは軽い荷物より、重い荷物を背負って歩いたほうはいい。私は太田君に普通より重めの荷物を背負わせしていきたい」
 と語った。
 
 本社前にはいつの間にかファンが大勢詰めかけていたが、うち若い女性ファンだけで300人以上。ガードマンに「入れて」「入れない」と押し問答をし、天王寺署から警官10人も応援に来たという。

 会見では背番号18のついたユニフォームも着たが、これも実は異例。近鉄の会見では、先輩の中古品のユニフォームを着るのが慣例だったらしい。

 前回から、つのだじろうさんの漫画連載『二軍の旗』が始まった。これもやや波乱ぶくみだ。

 では、また月曜に。

<次回に続く>

写真=BBM
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