一昨年、創刊60周年を迎えた『週刊ベースボール』。現在、(平日だけ)1日に1冊ずつバックナンバーを紹介する連載を進行中。いつまで続くかは担当者の健康と気力、さらには読者の皆さんの反応次第。できれば末永くお付き合いいただきたい。 江本孟紀の毒舌は昔から?
南海・江本
今回は『1972年4月3日号』。定価は100円。
オープン戦で評価を上げていたのが、プロ2年目で東映から南海に移籍した
江本孟紀だ。3月12日の
阪神戦では6回を無失点に抑えた。
野村克也監督も、
「やっぱりいいと思っただけのことはある」
と上機嫌。江本は、
「バックがいいから助かりました。前のチームのバックなら、あと2、3本ヒットが増えたところですよ」
毒舌は昔からか。
大洋では新外国人のボイヤーが話題に。3月11日の近鉄戦で2打数2安打と活躍したのはまあ、あるだろうだが、びっくりしたのは、その後だ。
ベンチに下がると、試合中ながらランニングを始めたのだが、ファウルゾーンでライトに向かって走っていったのは、まだよかった。
しかし、ボイヤー。そのまま外野のフェンス沿いをセンターに向かい、走り始める。あわてて主審が引き戻したが、ボイヤーは、
「アメリカではオープン戦ならフェンス沿いのランニングはOKなんだ」
と涼しい顔だった。
では、またあした。
<次回に続く>
写真=BBM