週刊ベースボールONLINE

プロ野球はみだし録

感染症の集団感染も2年ぶりリーグ優勝でゴールテープを切った2009年の日本ハム【プロ野球はみだし録】

 

コーチ、選手の計5人が感染も


09年、シーズン後半、インフルエンザ禍に見舞われた日本ハムだが2年ぶりのリーグ優勝を果たした


 去る2020年は、この時期にプロ野球の球音を聞くことができなかった。この21年は予定どおりに開幕したものの、現時点では球場によっては無観客で試合を開催することを余儀なくされている。時期を大幅に遅らせて、まずは無観客で開幕した去年は、静かな球場に響く球音が新鮮にも聞こえたものだが、この時期にあらためて無観客のために球音が響き渡るというのも皮肉な気がする。そんな中、日本ハムが活動停止に追い込まれた。

 新型コロナウイルスではないが、日本ハムの主力が感染症の猛威に襲われたのは今回が初めてではない。新型インフルエンザが猛威を振るった09年のことだ。首位を快走していた8月、まず大野奨太(現・中日)の感染が発覚すると、福良淳一コーチ(現・オリックスGM)、金森敬之宮西尚生スレッジも感染していることが判明。球団は球場の各所を消毒、選手をはじめ関係者に改めて検査を受けさせ、球場には消毒液を設置、ファンサービスを縮小するなどの対応に追われた。

 幸い、この5人は順調に回復。主力の離脱があったにもかかわらず、日本ハムは首位を維持して、2年ぶりリーグ優勝。CSでは初の進出となった楽天と第2ステージで激突したが、スレッジがサヨナラ満塁本塁打を放つなどの活躍を見せて、楽天を圧倒している。

 もちろん、ウイルスの種類だけでなく猛威の規模も違うから、このときと今回を同列に語ることはできない。長い歴史でさまざまな困難に見舞われ、それでも灯を絶やすことのなかったプロ野球だが、この2020年代は未知の難局との闘いが続いている。先も見えてこない。チームの勝利と、その先にある優勝、日本一を目標に戦うのが本来のプロ野球だが、明日の勝利はなくてもいい。優勝もおまけで構わない。この21年は、そんなシーズンになるのかもしれない。これからも紆余曲折はあるだろうが、まずは関係者の安全を第一に、無事に閉幕を迎えてほしいと願うばかりだ。そして何より、感染した選手、コーチたちの全快を祈る。

文=犬企画マンホール 写真=BBM

関連情報

週刊ベースボール編集部

週刊ベースボール編集部が今注目の選手、出来事をお届け

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング