週刊ベースボールONLINE

HOT TOPIC

杉本裕太郎、真砂勇介、松本友…ブレークの雰囲気漂う強打者たち

 

 新戦力の台頭はチームに活気をもたらす。オリックス杉本裕太郎ソフトバンク真砂勇介は潜在能力の高さに一目置かれていたがなかなか殻が破れなかった。しかし、今季は確実性が増してチームに必要不可欠な戦力になっている。ヤクルト松本友日本ハム郡拓也も与えられたチャンスを確実にモノにして首脳陣の信頼を高めている。この勢いでレギュラーをつかめるか。各選手は野球人生の分岐点になる重要なシーズンになりそうだ。
※は昨年までの通算成績

オリックス・杉本裕太郎


・杉本裕太郎(オリックス)
※通算76試合出場、打率.224、9本塁打、34打点、2盗塁

 身長190センチ、体重88キロと大柄な身体で打撃の飛距離はチーム屈指。好不調の激しい打撃がネックだったが、プロ6年目の今年は違う。追い込まれても変化球に対応できるようになり、打率3割を超えるハイアベレージで早くも自己最多の8本塁打をマーク。22日の西武戦(京セラドーム)で相手守護神・増田達至からサヨナラ打を放ち、その後は四番でスタメン起用が増えている。漫画『北斗の拳』に登場するラオウのファンで、愛称はラオウ。本塁打の後にラオウの最期のように右拳を突き上げる「昇天ポーズ」のパフォーマンスを見る機会が今季は増えそうだ。

ソフトバンク・真砂勇介


・真砂勇介(ソフトバンク)
※通算72試合出場、打率.221、2本塁打、8打点、4盗塁

 身体能力が高く攻守走3拍子そろったプレースタイルで、「右打者の柳田悠岐」と期待を込めて、愛称「ミギータ」と称される。2016年にウエスタン・リーグでは打率.295、7本塁打44打点、18盗塁をマーク。同年オフの23歳以下の日本代表に選出されると、U-23ワールドカップ」で四番打者として世界一に貢献し、大会MVPを受賞した。若手の成長株として首脳陣の期待は大きかったが、一軍の選手層の厚さに阻まれてなかなか定着できず。今年は左投手に相性の良さをアピールしてレギュラーが狙える位置に。ライバルは多いが、覚醒の年にしたい。

ヤクルト・松本友


・松本友(ヤクルト)
※通算9試合出場、打率.200、0本塁打、0打点、0盗塁

 明治学院大で1年春に首都大学2部で首位打者を獲得したがその後は伸び悩んだ。大学で野球をやめることを考えたときも。独立リーグ・福井でプレーを続けて2019年育成ドラフト2位でヤクルトに入団した。昨年はイースタン・リーグで打率.295、4本塁打、20打点で優秀選手賞を受賞。7月に支配下昇格すると、シュアな打撃と内外野守れるユーテリティー性が買われて今季は春先から一軍に定着している。3、4月は月間打率.357。一塁、左翼のスタメン出場、代打できっちり結果を残している。 

日本ハム・郡拓也


・郡拓也(日本ハム)
※通算12試合出場、打率.091、0本塁打、0打点、0盗塁

 捕手として入団したが、俊足をとフットワークの良さを生かして内外野も守る。帝京高から2017年ドラフト7位で入団し、プロ4年目の昨季までファーム暮らしが大半だったが、今季は4月10日に一軍昇格。18日の楽天戦(東京ドーム)から「一番・三塁」で抜擢される。思い切りの良い打撃で打率.282、0本塁打、3打点と最下位に低迷する中でリードオフマンとして奮闘していたが、5月1日に球団の発表で新型コロナウイルスの陽性判定を受けていたことが判明。万全のコンディションで戻ってくることを願うばかりだ。

写真=BBM
週刊ベースボール編集部

週刊ベースボール編集部

週刊ベースボール編集部が今注目の選手、出来事をお届け

関連情報

みんなのコメント

  • 新着順
  • いいね順

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング