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プロ野球記録ノート

大谷翔平が前半戦終了時点で6度の「サイクル安打未遂」 NPBではここまで何度ある?【プロ野球記録ノート】

 

「残りの1本」は本塁打2、三塁打2、二塁打2


今季も強打を発揮している大谷。後半戦でサイクル安打が達成されるか[写真=Getty Images]


 メジャー・リーグのエンゼルス・大谷翔平は前半戦を終わった時点で6度もサイクル安打のチャンスがあり話題となった(×は打てなかった安打)。

 4月28日 二安 中2 遊ゴ 右3 中飛 ×本塁打
 5月16日 四球 右安 右本 右3 二ゴ 左安 ×二塁打
 6月 4日 中安 右3 二併 左2 中安 ×本塁打
 6月10日 三安 中本 左2 一ゴ ×三塁打
 6月24日 中2 中飛 右本 右安 三振 ×三塁打
 7月 9日 中安 右3 中飛 中本 左犠 ×二塁打

「残りの1本」は本塁打2、三塁打2、二塁打2。サイクル安打でもっとも難しいと言われているのは三塁打だが、大谷は6試合中4試合ではすでに三塁打を打っていた。

 今季の日本のプロ野球で「あと1本」でサイクル安打だったのは17例ある(あと1本で打席が回った場合のみ)。

ブリンソン、大城は2度の未遂


4月4日のDeNA戦で5安打を放つもサイクル安打達成とはならなかったブリンソン[写真=BBM]


 セ・リーグは次の10例。

◎ブリンソン(巨)4月4日 対デ(横浜)
  中本 中2 右安 中安 中2 ×三塁打
大城卓三(巨)4月23日 対ヤ(神宮)
  中2 右本 左安 三振 ×三塁打
◎ブリンソン(巨)5月3日 対ヤ(東京ドーム)
  左2 中本 三安 左本 ×三塁打
◎大城卓三(巨)5月9日 対デ(ハードオフ新潟)
  中安 左2 右本 捕邪 右安 ×三塁打
近本光司(神)5月12日 対デ(甲子園)
  左安 左2 中3 二失 三ゴ ×本塁打
山田哲人(ヤ)5月21日 対デ(横浜)
  三振 左本 遊ゴ 中2 三安 三振 ×三塁打
田中広輔(広)5月26日 対ヤ(マツダ広島)
  右2 右本 中安 二ゴ ×三塁打
ウォーカー(巨)6月7日 対オ(京セラドーム)
  中3 左安 中本 左安 右安 ×二塁打
牧秀悟(デ)6月18日 対ロ(横浜)
  左2 左安 左3 中2 ×本塁打
坂倉将吾(広)6月30日 対ヤ(神宮)
  右本 一ゴ 左2 中安 四球 ×三塁打

 10例中5例が巨人の選手。巨人の新外国人のブリンソンは4月4日のDeNA戦では本塁打スタート。3打席目に単打を放ちサイクル安打にリーチをかけたが、4打席目は単打、5打席目は二塁打で5安打したものの一番難しい三塁打は打てなかった。ブリンソンは5月3日のヤクルト戦でも「未遂」だった。二塁打で始まり、本塁打、単打で残すは難関の三塁打だったが、4打席目はこの日2本目の本塁打を放ち「サイクル超え」で終わった。

 大城卓三も2度のチャンスがあった。4月23日のヤクルト戦では3打席目でリーチをかけ、4打席目は三振。5月9日のDeNA戦も単打、二塁打、本塁打でリーチ。4打席目は捕邪飛に倒れ、5打席目はヒットは打ったものの単打に終わった。

 セの10人中7人が三塁打を打てずサイクルを逃したが、第1打席に三塁打を打ったのが巨人のウォーカー。6月7日のオリックス戦で、2打席目が単打、3打席目が本塁打。残すは二塁打のみだったが、4、5打席目は単打に終わり記録達成はならなかった。

開幕戦でフランコが未遂


開幕戦で来日初本塁打を放つなど、三塁打が出ればサイクル安打まで迫ったフランコ[写真=BBM]


 パ・リーグは次の7例。

◎フランコ(楽)3月30日 対日(エスコンF)
 右安 左2 左本 三併 ×三塁打
森友哉(オ)4月26日 対日(エスコンF)
 中安 右2 右本 四球 ×三塁打
岡大海(ロ)5月21日 対楽(楽天モバイル)
 右飛 中3 中2 左安 一ギ ×本塁打
柳田悠岐(ソ)6月2日 対広(マツダ広島)
 二ゴ 左2 右本 二安 二飛 ×三塁打
紅林弘太郎(オ)6月17日 対ヤ(神宮)
 左本 二併 右2 中安 三振 ×三塁打
◎岡大海(ロ)7月1日 対楽(ZOZOマリン)
 右2 右飛 左本 左安 三ゴ ×三塁打
山口航輝(ロ)7月1日 対楽(ZOZOマリン)
 左2 三振 中本 中安 一邪 ×三塁打

 3月30日に日本ハム対楽天戦が他のカードより1日早く開幕したが、楽天の新外国人・フランコが初打席で単打。2打席目は二塁打。3打席目は初本塁打で、初出場試合でのサイクル安打の期待が掛かったが、4打席目は併殺打に倒れた。

 パ・リーグで2度の「未遂」があるのがロッテの岡大海。5月21日の楽天戦では凡打のあと三塁打、二塁打、単打で本塁打を残すのみだった。9回無死一塁で5打席目が回ってきたが、ここは一塁への送りバントでチャンスはなかった。7月1日の楽天戦は二塁打で始まり、3打席目が本塁打、4打席目が単打でリーチだったが、5打席目は三塁ゴロで記録達成はならなかった。また、この日はチームメートの山口航輝も4打席目に単打を放ってリーチだったが、第5打席は一邪飛に終わっている。

文=永山智浩
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