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山川穂高、山崎福也、西川龍馬…新加入で「最も活躍する選手」は?【パ・リーグ編】

 

 今オフはパ・リーグの各球団で大物選手の補強が目立った。ソフトバンク西武からFA移籍した山川穂高に加え、トレードで巨人からアダム・ウォーカーを獲得。戦力補強だけでなく、日本ハムはFA権を取得した加藤貴之ロッテは今季本塁打王に輝いたグレゴリー・ポランコがそれぞれ残留したことも明るい材料だ。リーグ3連覇を飾ったオリックスを倒すチームはどこか。パ・リーグで来季の活躍が期待される新加入選手を、球団別に挙げてみた。

オリックス・西川


オリックス 西川龍馬
今季成績 109試合出場、打率.305、9本塁打、56打点、7盗塁
通算成績 821試合出場、打率.299、64本塁打、341打点、33盗塁

 FA移籍で加入した天才打者が打線の核になることは間違いない。昨年はリーグ2位の打率.305をマーク。難しい球をヒットゾーンにはじき返し、長打力もある。パ・リーグに移籍して対戦経験が少ない投手への対応も不安はない。唯一の懸念点は故障が多いことか。シーズンで常時スタメンに名を連ねて完走できれば、おのずと結果はついてくる。山本由伸山崎福也の退団は痛手だが、西川の加入で得点力は間違いなく上がる。FA移籍1年目で攻守の軸となった森友哉、2023年首位打者の頓宮裕真と共にキャリアハイの成績を目指す。

ロッテ・ソト[DeNA時代]


ロッテ ネフタリ・ソト
今季成績 109試合出場、打率.234、14本塁打、50打点、0盗塁
通算成績 711試合出場、打率.262、161本塁打、442打点、0盗塁

 2018年に41本塁打、19年に43本塁打と2年連続タイトルを獲得した長距離砲がDeNAから移籍。ポランコと共にポイントゲッターとして機能するかがチームの命運を握る。20年以降は本塁打の数が減少し、今季は来日6年目で自己最少の14本塁打に終わったが、交流戦の期間中に左足を骨折していたことが影響している。逆方向にもスタンドインするパワーは健在だ。一塁の守備能力の高さにも定評があり、ゴールデン・グラブ賞の獲得歴がないことが不思議なほど。ロッテで本来の姿を取り戻せるか。

ソフトバンク・山川[左は三笠杉彦GM]


ソフトバンク 山川穂高
今季成績 17試合出場、打率.254、0本塁打、5打点、0盗塁
通算成績 786試合出場、打率.256、218本塁打、575打点、1盗塁

 2023年は自身の不祥事が大きく影響し、17試合出場のみと戦力になれず。故障者特例措置により取得したFA権を行使し、ソフトバンクに移籍した。西武時代に本塁打王を3度獲得し、パワーだけでなく球を遠くへ飛ばす技術は球界屈指。ソフトバンクは柳田悠岐近藤健介の2人に続く五番以降の打者を固定できなかったことが、3年連続V逸の一因となった。右の大砲が補強ポイントの中、山川は巨人からトレードで獲得したウォーカーと共に期待が大きい。野球を続けられることに感謝し、新たな環境で再出発する。

楽天ポンセ[日本ハム時代]


楽天 コディ・ポンセ
今季成績 10試合登板、4勝5敗、防御率3.66
通算成績 24試合登板、7勝10敗、防御率3.47

 来日1年目の昨年8月27日のソフトバンク戦(札幌ドーム)でノーヒットノーランを達成。カットボール、スライダー、カーブ、チェンジアップと多彩な変化球を織り交ぜ、打者を抑える引き出しが多い。今季は左大腿四頭筋腱付着部の部分断裂で3ヶ月半離脱し、4勝にとどまったが投球内容は決して悪くない。楽天は守護神・松井裕樹がパドレスにFA移籍したため、先発で長年活躍していた則本昂大を抑えに配置転換。先発のコマ不足が懸念されたが、ポンセの加入は心強い。規定投球回数に到達し、2ケタ勝利がノルマだ。

西武・炭谷


西武 炭谷銀仁朗
今季成績 65試合出場、打率.221、1本塁打、10打点、0盗塁
通算成績 1541試合出場、打率.215、47本塁打、347打点、8盗塁

 経験豊富な頭脳が戻ってきた。楽天を2023年限りで退団し、6年ぶりに古巣復帰。36歳のベテランは正捕手奪取に意欲十分だ。今季は太田光に次ぐ46試合の先発マスクをかぶり、チームトップの9勝をマークした岸孝之が登板した全20試合でバッテリーを組んだ。23年にリーグトップの盗塁阻止率.412をマークして成長著しい古賀悠斗、パンチ力に定評がある柘植世那ら捕手陣にとっても、大きな刺激になるだろう。近年は複数の捕手を併用する起用法がトレンドになっており、V奪回のカギを握る存在だ。

日本ハム・山崎[左は新庄監督]


日本ハム 山崎福也
今季成績 23試合登板、11勝5敗、防御率3.25
通算成績 176試合登板、39勝45敗3ホールド、防御率3.85

 2023年はオリックスで自己最多の11勝をマークし、リーグ3連覇に大きく貢献。FA権を行使して複数球団による争奪戦となり、熟考の末に日本ハムへの移籍を決断した。直球は140キロ台前半と決して速くないが、フォーク、チェンジアップ、カーブを効果的に織り交ぜる緩急自在の投球で打者を打ち取る術を知っている。指名打者制のパ・リーグ球団に移籍したが、野手顔負けの打撃センスにも定評がある。登板試合は指名打者の解除を含め、新庄剛志監督の采配が注目される。

写真=BBM
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