週刊ベースボールONLINE

大学野球リポート

【大学野球】勝負強いバッティング 早大打線のキーマンとなる3年生2人

 

充実したキャンプ


3年生の小澤[左]と尾瀬[右]は早大打線のけん引役として期待される[写真=BBM]


 早大は3月1日から16日まで沖縄の「ANA BALL PARK 浦添」でキャンプを張っている。東京六大学リーグ戦の優勝は2020年秋が最後。天皇杯奪還へ向けた、打線のキーマンとなる3年生2人は相当な覚悟を持ち、一心不乱にバットを振っている。

 不動の一番として期待される尾瀬雄大(帝京高)は昨春、打率.347で初のベストナイン(外野手部門)を受賞。相手校から徹底マークを受けた同秋は打率.271とやや苦しんだが、一流選手へと駆け上がる過程において、誰もが通る道だ。春秋の年間で30安打を放ち、1本塁打、9打点と、左打席から卓越したバットコントロールが武器。早大打線の火付け役として欠かせないトップバッターだ。

 2年春に三塁手としてリーグ戦デビューを果たした小澤周平(健大高崎高)は、パワーあふれる左のスラッガーだ。春、秋の年間で2本塁打、14打点。4本の二塁打に2本の三塁打と、野手の間を抜く強打が持ち味である。

――充実のキャンプを過ごしていますか。

小澤 自分は今、試合に出られるか出られないかのボーダーラインにいるので、オープン戦を通じて結果を追い求めていきたいです。

尾瀬 冬からウエート・トレーニングを通じて力をつけてきましたので、打撃、守備でもスピードとパワーを出していきたいです。

――内野手の小澤選手は将来を見据え、新たなポジションに挑戦しているそうですね。

小澤 セカンドに転向しました。サードは大型選手のイメージが強いかと思いますが、左打者で長打が打てる二塁手ならば、上でも通用するかなと思って、取り組んでいます。

――尾瀬選手も卒業後は上(プロ)を目指していますか。

尾瀬 もちろんです。プロに行きたいです。

小澤 自分は今をとにかく、頑張るだけです。

――お互いの印象を教えてください。

小澤 ライバルということにしておきます(苦笑)。自主練習がものすごく熱心です。

尾瀬 同じぐらいの身長(尾瀬170センチ、小澤172センチ)なんですが、飛距離が違う。自分にないものを持っていて、すごいです。

――3年生として迎える、この春の目標を教えてください。

尾瀬 優勝です。優勝しかないです。早稲田の勝利に貢献した上で、目指すは首位打者です。打率.400を打てば争えるかな、と。ただ、数字を気にし過ぎると良くないので、目の前の1打席を大事にしていきたい。

小澤 今の置かれた立場としては、試合に出続けること。昨秋は打撃不振で途中、外されることがありましたので、オープン戦からチームの信頼を得ていきたいと思います。チームの勝利に貢献して、リーグ優勝したいです。

――4年生への「思い」はありますか。

小澤 このキャンプもそうですが、学生コーチ、マネジャーなどの裏方なくして、チームは回っていきません。東京に残っている4年生もいる。メンバーを支えてくれる4年生のため、自分たちのプレーには責任が伴います。

尾瀬 主将・印出さん(印出太一、4年・中京大中京高)、副将・吉納さん(吉納翼、4年・東邦高)がずっとチームを引っ張ってくれているので、力になりたい。来年は自分と小澤でけん引していくつもりで頑張っていきたいです。

小澤 自分たちが打っていかないといけない。

尾瀬 4年生の姿を見ながら、2人で打線をけん引するぐらいの活躍をしていきたい。

 2年生までは、先輩の背中を追いかけていれば良かったが、3年生になれば、上級生としての言動が求められる。勝負強い尾瀬、小澤のバットが、早大ペースへと持ち込んでいく。

文=岡本朋祐
週刊ベースボール編集部

週刊ベースボール編集部

週刊ベースボール編集部が今注目の選手、出来事をお届け

関連情報

みんなのコメント

  • 新着順
  • いいね順

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング