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石田雄太の閃球眼

石田雄太コラム「9人野球かDH制か 可否に耳を傾ける理由」

 

巨人・堀内はノーヒットノーランを達成した試合で3打席連続本塁打を放った


 ユニバーサルDH制がメジャーで取り入れられそうな流れになっている。現在、ア・リーグのみで採用されているDH制を、ナ・リーグにも導入しようという動きが活発だ。

 1973年にア・リーグがDH制となって以降、ワールド・シリーズはほぼ互角の結果が残っている(アが25勝、ナが23勝)。日本ではここ最近の日本シリーズや交流戦でパ・リーグがセ・リーグを圧倒してきたことから、その差はDH制から生まれているのではないかという声も聞こえてきたが、DH制の有無によって野球の質は違えど、それが必ずしも強弱に直結するものではないと考える。

 近年のセとパの実力差はDH制だけに起因するもではないと考える理由については何度も綴(つづ)ってきたのでここでは割愛するが、DH制を導入するか否かについての主張の中には耳を傾けるべき理由がいくつかある。まず、DH制を取り入れれば試合に出られる選手が増える、という観点だ。スターティング・ラインアップが9人から10人になるのだからベンチにいる選手にチャンスを与えられる、というメリットは確かにあるだろう。球団にしてみれば・・・

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石田雄太の閃球眼

石田雄太の閃球眼

ベースボールライター。1964年生まれ。名古屋市立菊里高等学校、青山学院大卒。NHKディレクターを経て独立。フリーランスの野球記者として綴った著書に『イチロー・インタビューズ激闘の軌跡2000-2019』『大谷翔平 野球翔年』『平成野球30年の30人』などがある。

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