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石田雄太の閃球眼

石田雄太コラム「木を見て森を見ず――結果論で主張するなかれ」

 

監督も、審判も瞬時に答えを求められる。“差し込まれる”仕事だからこそ、結果論での主張を不特定多数に広める必要はない[写真はWBCで指揮を執った栗山英樹監督、撮影=Getty Images]


 この春、WBCを監督として制した栗山英樹が、監督の仕事をこんなふうに定義していた。

「考える時間に差し込まれるのが監督。いつも30分くれれば正解に近い答えは出せるんだけど、野球の監督というのは普通の人が30分で考えることを3秒で考えて答えを出さなきゃいけない。そのために準備と想定が必要なんだ。このピッチャーはこう、このバッターはこう、初球はこう、この球種にはこう、だったら守備位置はこう……全部をテーブルに並べて、じっくり落ち着いて考えさせてくれれば答えは出せるでしょ。でもそれを頭の中に3秒でそろえて、答えを出すのが監督の仕事。そりゃ、差し込まれるでしょう」

 なるほど、と思った。

 しかも、その3秒で出した答えについて・・・

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石田雄太の閃球眼

石田雄太の閃球眼

ベースボールライター。1964年生まれ。名古屋市立菊里高等学校、青山学院大卒。NHKディレクターを経て独立。フリーランスの野球記者として綴った著書に『イチロー・インタビューズ激闘の軌跡2000-2019』『大谷翔平 野球翔年』『平成野球30年の30人』などがある。

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