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REAL VOICE 捲土重来 2022の決意

DeNA・藤田一也 インタビュー「ここが僕にとって最後の球団」

 

2022年シーズンに巻き返しを誓う男たちの声を届ける連載第2回は、楽天を自由契約となり、DeNAに復帰した40歳を迎える内野手の胸の内を聞く。10年ぶりの古巣でベテランは完全燃焼を誓う。
取材・構成=滝川和臣 写真=井田新輔、BBM

キャンプ初日から若手とともに積極的にメニューをこなす。背番号は3だ


結果出ずに楽天移籍 新天地で日本一に


 楽天を自由契約となり、今季より古巣であるDeNAへの復帰を選んだ藤田一也は一軍でキャンプインしたものの、第1クールで左ふくらはぎに張りを感じ別メニューをこなしていた。久しぶりのベイスターズのキャンプで、初日から飛ばし過ぎた、というのが真相らしい。2012年の6月に内村賢介とのトレードで楽天に移籍して以来、10年ぶりの沖縄・宜野湾は、そんなベテランの目には、とても新鮮だった。

「本当に10年ぶりですから、懐かしい感じですね。選手の顔ぶれがガラッと変わっているので、新たな気持ちでキャンプを過ごしています。楽天に移籍した12年は東日本大震災の翌年で、東北はまだ震災の跡が残っている状況でした。DeNAと楽天でチームの雰囲気が違うとか感じるよりも、そうした部分が衝撃的でした。移籍に際しても、思うものがたくさんありましたね」

 徳島県出身の藤田は鳴門第一高を卒業して、2001年に近大に進むとある人物と出会う。当時、ベイスターズの近畿担当スカウトを務めていた宮本好宣氏だ。大家友和金城龍彦など名選手を担当してきた宮本氏は、関西学生リーグで首位打者を獲得するなど好打の遊撃手として注目を集めていた藤田の素材に一目惚(ぼ)れ。近大のグラウンドに熱心に足を運んだ。藤田も愛情あふれる同スカウトの姿に心を打たれ、「野球をするなら横浜で」という思いを強くする。そして、05年にドラフト4位指名であこがれの球団に入団した。

「ベイスターズで野球がしたいという夢がかなってプロでの生活をスタートさせましたが、約8年間、なかなか思うような結果が残せずに、チームもBクラスが続いた。自分自身、悔しい思いばかりだったので楽天へのトレードを知らされたときは、不甲斐なさが大きかったです」

 しかし、楽天に移籍した藤田のキャリアは大きく動き始める。移籍1年目は守備固めでの起用が多かったが、シーズン終盤にはケガ人などもあり、二塁のレギュラー格となった。転機となったのが13年だ。副キャプテンに任命され、「二番・二塁」でレギュラーに定着。初の規定打席に到達し、球団初のリーグ優勝と日本一を経験する。万年Bクラスの横浜から移籍2年目で浴びたスポットライトは、とてもまぶしかった。

 星野仙一監督が率い、田中将大のシーズン24連勝という異次元の働きがあったとはいえ、楽天が一丸となり優勝へ突き進んだ原動力は何だったのだろう。

「田中将大が驚異的な成績を残してくれたのもありますが、13年の楽天はキャンプイン前から本当にみんなが『優勝』と言っていました。シーズン途中に首位に立ってからは、チーム全体がその気になって優勝に向かっていった。そういう部分は初めの経験でした。もちろん、横浜でもそう思ってプレーはしていましたが、あの年の楽天は若手が出てきたり、その中で投手では齋藤隆(現DeNA投手コーチ)さん、野手では松井稼頭央(現西武ヘッドコーチ)さんがうまいことチームを導いてくれていた。僕は中堅の立場でしたが、僕らも先輩を頼りにしたし、そこに若手の勢いが乗っかって、さらに投打もかみ合っていた」

 そのころのベイスターズと言えば・・・

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新シーズンに巻き返しを期す男たちの声を届ける連載。

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