ここでは実際の招集メンバーの戦力を分析しつつ、指揮官の考えを照らし合わせながら、起用方法を予想してみる。まずは投手陣から 金子千尋と前田健太
投手13人中11人が、所属チームで先発ローテーションを守るスターターたち。80球の球数制限が大会規定で設けられており、
小久保裕紀監督はW先発制を採用することを決めているためのチョイスである。ここではまず、13人の投手を3グループに振り分けてみた。
第1先発は試合の当初からマウンドに登るグループ。試合のすう勢を左右しかねない大事な序盤を任されるだけに、所属チームでもエース格の5人で構成した。中でも侍ジャパンの大黒柱と指揮官が期待するのが、
金子千尋と
前田健太だ。
シーズン終了後に発表された22人に先駆けて、「中心選手」として指名された6人の中の2人。初の日本代表という金子は、今季16勝、防御率1.98で最多勝&最優秀防御率の2冠に輝くばかりか、沢村賞にも選出されるなど、円熟味を増した丁寧な投球が強みだ。
一方の前田健太は13年の第3回WBCでも“エース”であり、3試合に登板して2勝を挙げている。そのWBCでは準決勝・プエルトリコ戦で悔しい敗戦投手に。17年のリベンジへ向けた第一歩に、並々ならぬ決意で臨むはず。クローザーには
則本昂大を強く推薦したい。指揮官も先発投手を侍限定クローザーへの配置換えすることに含みを持たせている(選手名は特定していない)。であれば、13年の
楽天日本一を、2試合のリリーフ登板で支えた右腕が適任ではないだろうか。とはいえ、計算どおりに行かないのが国際大会の難しいところ。延長タイブレークも含めて、指揮官の臨機応変な継投にも注目したいところだ。
そんな困ったときに頼れるのが、第2先発のグループだろう。第3回WBCでは抑えも任された
牧田和久、台湾遠征ではチーム最多の2試合にリリーフ登板した
井納翔一も、試合途中からの登場に適性がある。第2先発での役割を終えた後、別の試合での“スクランブル”にも期待できそう。
第1先発予想
第2先発予想
中継ぎ&抑え予想
▲則本昂大[楽天]