負けない投手だった。活躍した期間は短かったが、絶大な存在感を放った。自らの右肩の悲鳴には耳をふさぎ、チームの思いを背負って投げ続け、あまりにも 大きな代償を払った。しかし、言い訳はしない。投手としての信念があるから。 文=田尻耕太郎 写真=BBM 先頭に立つ姿勢 一時代を築いた球界の大エース・斉藤和巳。…