いま振り返るだけで、表情がこわばる。「今年はずっとつらかった」。ドラフト4位でプロに飛び込んだ石川駿の1年目は、重く、苦い記憶で塗りつぶされた。 投手も含めた中日の新人9選手の中で唯一、一軍出場なし。二軍戦でも19試合で計53打席に立ち、わずか2安打しか放てなかった。即戦力にはほど遠く、周囲の視線が痛…