銭湯ではいつも…… 昭和30年代、40年代前半くらいの話だが、特に都会では家風呂がなく、銭湯に通っている人がたくさんいた。下足置き場のカギは、木札。墨文字で、でかでかと数字が書いてある。子どもたちは銭湯が近づくと大抵、駆け足になる。競って狙うのが、「3」、そして埋まっていたら「1」。時々、うるさ型のジイさ…